STUDIO NOTE

先日、地元のとあるレストランで食事をしたのですが、その時のお店のディシャップカウンターの下に既製品の収納棚が置かれていたんです。

 

これ、おそらくはディシャップとして使った際に厨房側よりもサービス側にあった方が便利な物を置いているんだろうと思うのですが、どうして最初からここにピッタリな収納を作らなかったのかな?と思うんです。

 

予算ギリギリのやりくりの中でお金がなかったのかもしれません。

 

設計担当者がヒアリング不足か経験不足で見落としていたのかもしれません。

 

オーナーさんが当初は不要かと思っていたけれど、オープンしてみたら不便で買ってきたのかもしれません。

 

お店の方に聞いた訳ではないので真相は不明ですが、色々な理由があってそこに収納棚は作られなかった。

 

でも、実際にオープンしてみたら収納がないと不便だったのでホームセンターで買ってきた。

 

たぶん、そういう事なんでしょう。

 

そして結果的に雑然とした雰囲気を生み、そこには段ボールだったり空の生ビールの樽だったりが置かれてしまう。整理整頓におけるエントロピー増大の法則ですね。

 

常々思うのですが、店舗における収納は効率よく働くために絶対に必要な機能です。

 

そして、どれだけ充分だろうと収納をしつらえたお店でも、あればあるだけ使い切ってしまうものです。

 

もちろん、ただ闇雲にたくさん収納を作ればいいという訳ではないのですが、優先順位としてサービスにおける収納棚は重要だと思うんです。予算を削って我慢するべき所ではない。

 

一見すると収納が少ないのはお店側が我慢すれば良さそうですが、効率が下がってサービスの質が下がればお客様も損をします。

 

特にこうした客席側の収納スペースって、サービスを頼む際にお客様が目線を投げかける場所です。ともすればお店全体の雰囲気を左右しかねない場所でもあります。

 

もったいないなぁ・・・と、思いながらランチのスパゲッティーを啜りました。

 

そして、自分の設計ではこうした見落としがないように気をつけねばと、改めて思うのでした。

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