STUDIO NOTE

西新宿5丁目の駅前で1階路面店という好立地に構えるビストロ&カフェを設計させていただきました。

オーナーさんは元々飲食チェーン大手からキャリアをスタートし、海外メジャー店舗の日本初出店を手がけたのち、複数店舗のマネージャー職を経て独立。記念すべき1店舗目を二人三脚で作りました。

内装はハーフビルドで、店内のカウンターや吊棚、テーブル、ベンチシートなどをオーナーさんと一緒にDIY。

手間をかける事でコストを抑えつつ、なるべく本物の素材をふんだんに取り入れています。

また、前テナントが喫茶店の古いビルであったこともあり、設備のリニューアルや天井を落として4mという抜けのある天高を実現したリノベーションレストランです。

コンパクトな字型に対して、客数・組数ともに効率よく取れるベンチシートと、1人客への対応で便利なハイカウンターの組み合わせのレイアウトです。

写真:Katsuhisa Miyanoshita(TRIAL)

設計:OFFRECO

施工:(株)東美

Bocci
東京都新宿区西新宿5-25-13 パラガイハイツ 1F-A

 


店内は奥に長い字型。

築年数の古いビルの1Fでしたが、天井を抜く事で4mの天井高を確保。

また、抜いた天井部分を黒く塗装することで、海外のビストロのような抜けのある空気感を作っています。

 

 


メインになるのはベンチシートと、2人がけテーブル。

組み合わせることで大人数のパーティにも対応。

席数と組数のバランスを意識し、効率的でロスの少ない客席効率を実現しています。

 

 


カウンターの腰はエイジング処理したトタン。

店内の壁面には骨材の混ざったポーターズペイントという塗料を刷毛塗り。

吊り棚には杉の板を貼り込み、アンティークワックスで仕上げました。

これらは全て設計とオーナーさんでDIYで作っています。

今回のお店では全て本物の木材を使っています。

プリントされたフェイクではなく、あえて無垢のフローリング材をテーブルやカウンターに採用。

厚みのある材料ならではの芯のある手触りが、居心地の良さに一役買っています。

両開きのドアと窓はアメリカ西海岸のアンティーク品。2m近い高さのあるアメリカンアンティークならではの佇まいです。

店頭スペースにはデッキを敷設予定です。スタート時には資金的な都合もあり植栽を作り込むのを優先し、デッキは今夏に追加工事で敷設します。ご予算に合わせて、こういった柔軟な対応も可能です。

店名ロゴはオーナーの奥様のベースデザインを元に、細部のディティールをリファインさせていただきました。ショップカードはあえてシンプルに、オーソドックスなビストロの雰囲気に仕上げています。

ランチ時にはカウンターでもパスタをお楽しみいただけます。店内スペースがコンパクトである為、カウンターの奥行きもお皿の寸法から逆算して設計しました。

ディナーのメインプレートです。テーブルサイズに対して少々大きめのお皿を用意していますが、数皿が載った状態であえてぎっしりと詰まった賑やかな雰囲気を狙いました。

ディナー開始は夕方頃から予約で埋まることもあるそうです。

人気メニューの前菜盛り合わせのプレートはその日の仕入れで内容が変わります。

ランチ時の雰囲気です。

前テナントの喫茶店を愛用されていた方々にも、引き続きご愛顧いただけるようにカフェタイムも営業しています。

西新宿へいらした際にはぜひお立ち寄りください。

Comment

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA