先日、少し年上のデザイン事務所を運営している友人と人材採用の話になったのです。
その友人が言うには最近の20代を面接していると、どうもマルチに色々なことをやってみたい、という要望を持っている人が多いそうです。
友人の事務所はグラフィックデザイン事務所なので、当然ですがグラフィックデザインの仕事に特化しているわけです。
もちろんブランディングの仕事ではグラフィックだけでなく空間デザインやウェブなども全部お任せします!という仕事もありますが、それでも担当者1人が全部をこなすことは稀です。
大抵のプロジェクトはそれぞれの職能に特化したプロジェクトメンバーの協力でカタチになっているものです。つまり、最低限自分の専門分野が戦力になるレベルになってから、初めてマルチに仕事ができると言えます。
きっとこれ、今の美大などの教育が少子化の影響で接待教育になっちゃってるのも一因でしょう。
マルチに色々やりたいならばまず何か一つを極めた方が近道です。そして、その極めたジャンルの方法論を転用していく。まずは一点特化、強みを伸ばすほうが良いんですよね。
経営的には常識論ですが、なかなか今の学生さん達には浸透していないんですかね。
ここら辺の話は瀧本哲史さんの著書「僕は君たちに武器を配りたい」なんかが参考になると思います。
デザイン業界の若手こそ、安く使われるだけでなく戦略的に生き抜くかしこさを身につけて欲しいものです。
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